大濠ー洛南2


こんばんは。


さて,間が空いてしまいましたが,
インターハイの大濠ー洛南戦の感想の続きを。


1Qの5分に大塚君が左肩を痛めて退場してしまい,
その後は点差をジワジワ離されていって
前半は36−51の15点ビハインドでございました。


3Qも中盤までやはり点差を縮めることができません。


そんな時大濠のベンチから
何と大塚君が出てくるではありませんか・・。
おいおい,大丈夫かよ?と心配しましたが,
やはり左手は一切使えない様子です。
右手でドリブル,右手でパス,右手でキャッチしています。
そんな中,大塚君はバックコートで洛南のパスをスチール!
そのままドリブルで持ち込んで,右手でレイアップ!
シュートは入りませんでしたが,
ファウルをもらいフリースローの2ショットです。
おいおい,左手使えないのにセットシュートかよ?と
ここでも心配しましたが,大塚君,根性見せて
右手のみでセットシュート。2本とも決めます!


最近のスポーツ観戦において,
「感動をありがとう。」という言葉が
簡単に使われ過ぎて陳腐化していると
日々感じているのですが,
この時は本当に感動しました。
すばらしい執念でした。


それでも3Qは点差を離されて
57−80の23点差・・・。
かなり絶望的な数字でした。


しかし,4Q,右手一本で頑張る大塚君の姿に
触発されたのか大濠の動きが良くなってきます。
上野君中心に追い上げ,残り4分には
77−88の11点差まで詰めました。
これはもしかするともしかするかもと期待して
観戦していましたが,反撃もここまで。
大濠がスリーを狙うのですが,外れ,
ロングリバウンドを拾われて比江島君他に
確実に決められ,最終スコアは79−100でした。


敗因ですが,
まずは大塚君の怪我。
そして大塚君の代わりがいないこと。
大塚君が上手すぎるのである程度やむを得ない
ところもあるのだとは思いますが,
バックアップのメンバーは物足りませんでした。


ただ,大塚君がフルに頑張れてたとしても,
大濠はかなり厳しかったと思います。
最大の敗因は大濠永遠の課題,リバウンド。
スタッツを見ると,総リバウンド数は
大濠36に対し,洛南51。
リバウンドボールというのは
リングに跳ね返って落ちてくるものであり,
基本的にはディフェンスのプレイヤーの方が
オフェンスのプレイヤーよりもリングの近くにいますから
リバウンドは圧倒的にディフェンスが有利なものです。
この試合,洛南のシュートは31本落ちたのですが,
大濠のディフェンスリバウンド17本に対し,
洛南のオフェンスリバウンドは14本。
半数近くを洛南が取っているというのは脅威です。
対して大濠のオフェンスリバウンドが19本であるのに
洛南のディフェンスリバウンドは37本で,
大濠が落としたシュートのリバウンドの3分の2は
しっかり洛南が押えています。
最近の傾向なのですが大濠は小さいプレイヤーが,
洛南は大きいプレイヤーが多く(竹内兄弟なんて
2メートルオーバーの双子!),
横幅も洛南の選手の方が大きいです。
特に谷口,比江島両選手のリバウンドはすごかったです。


そして,大濠の矢嶋,長谷川両シューターが
比江島君に完璧と言っていい程押えられました。
久留米での6月の練習試合でも矢嶋君と比江島君が
マッチアップしたのですが,その試合では矢島君は
30点以上得点したのに対し,本チャンでは11点。
別に久留米での試合で比江島君が手を抜いていたようには
見えませんでしたが,インターハイではアジャストしたと
いう風に思えました。
比江島君はガタイも良いし,運動能力高過ぎ。
いつか書こうと思いますが,第一戦でもセネガル相手に
引けを取っていなかったと感じました。
大濠の弱点はリバウンドなので,
福岡出身の彼が大濠に進学してくれていたら・・,
と見ては行けない夢を見るのも許してほしいと思います。


このように大濠のインターハイは3回戦で
早くも幕を閉じてしまいました。
大塚君がフル回転する大濠と洛南の試合が
観たかったのですが,しょうがありません。
この悔しさをバネにウインターカップ予選では第一を倒し,
洛南や延岡相手にリベンジを果たしてほしいと願います。
あの大塚君の根性があれば。
ここ最近にないくらい本当に感動しました。
心から拍手しました。


ただ,予選突破は並大抵の努力では難しいと思います。
準決勝で洛南を第一は圧倒しました・・。
それでも頑張れ!