仕事始めと特許法改正

こんばんは。


今日から仕事でした。
昨日のブログに書いたようにいきなり「100%」を
目指しましたが,いただいた年賀状の整理を始め雑用も大いにあり,
「100%」といかなかったのが実状です。
明日以降もっとエンジンかけてまいります!


5日から仕事始めという職場が大部分と思っていましたが,
まだお休みというところが結構多くて驚きました。
うちももう少し休みでもよかったかしらん,と思ったのが
正直なところでした。


日経の朝刊の1面には,
特許法改正の動きのことがデカデカと載っておりました。


その1つとして,
技術革新を促進する狙いで,
特許の開放を後押しする仕組み,
具体的には特許権者の差止請求権
任意放棄の制度作りを行うそうです。
突然に請求されるリスクを減らし,
企業などが安定的に特許を活用できるように
するとあります。


しかし,せっかく特許を取得したのに
任意に差止請求権を放棄する特許権者がどれだけいますかね?
また差止請求権を放棄しても損害賠償請求権の放棄の枠組みを
作るとはされていないところを見ると,
損害賠償請求を受けるリスクは残るわけで,
これで充分と言えるのかも疑問です。


また,現行法でも
いったん差止請求権を放棄すると表明しながら
前言を覆して差止請求権を行使するというのは,
権利濫用として認められない可能性が高いと考えられるにもかかわらず,
わざわざ制度を構築する必要があるのかもよくわかりません。
権利濫用というのは結論がどうなるか判決が出るまで
不明確ですから,その点がはっきりするというメリットはありそうです。


(不正確な理解のまま書いておりますので,
誤解している記述を行っている可能性があることを付言しておきます。)


知的財産分野の法制度に関しては,
ちょっと前まで「知財立国」のスローガンのもとに,
知的財産権の行使が盛んになる社会を作ろうとしていたはずが
最近ではパテントトロール対策が声高に叫ばれて,
権利行使を制限する方向の議論が行われたり,
若干迷走している感がなきにしもあらずです。


特に,特許法は他の知的財産法に準用される条文も多く,
いわば知的財産法分野の基本法とも言える法律ですから,
その大幅改正には注目していきたいと思います。